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「超ハイテン」って?~しのぎを削る自動車の素材メーカー

20160106超ハイテン

NHKニュースによると、自動車の軽量化に向けて素材の開発競争が進むなか、鉄鋼メーカー各社は、通常の鉄より使用量を減らしても強度を維持できる「超ハイテン」と呼ばれる特殊な鋼材の海外での生産を2016年度、本格化させ、現地に展開する日系の自動車メーカーへの売り込みを図ることにしています。

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超ハイテンとは

「超ハイテン」は超高張力(High Tensile)鋼板の略で引っ張り強さが大きい鋼板のことです。

日本では引張り強さ340MPa~790MPaのものをハイテン(高張力鋼板)、引張り強さ980MPa以上のものを超ハイテン(超高張力鋼板)と呼んでいます。
この定義は国により変わるようです。

鉄は強度を高めると加工しにくくなり、部品に仕上げる途中で割れやすくなります。
超ハイテンは高温になった鉄を冷やして固める際に、水をかけるタイミングと量をきめ細かく制御することにより、加工の際の割れやすいという欠点を解消しました。

超ハイテンは通常の鉄の3倍以上の強度を持つため、通常の鉄の3分の1以下の量で強度を維持したまま部品を作ることが可能となったことから、軽量化につながるため、国内で生産されている自動車の骨格の一部などで採用が広がり始めています。

新型プリウスでは超ハイテンの採用率を従来の3%から19%に拡大し、強度を保ちながら軽量化を図り、燃費アップにつなげています。

超ハイテンに関する鉄鋼メーカーの動き

新日鉄住金はアメリカのアラバマ州の工場で、2016年年間12万トンの量産に乗り出す計画です。
神戸製鋼所は中国・遼寧省に建設中の工場で、2016年春頃から生産を始める計画です。
JFEスチールは中国、タイ、インドのいずれかの工場で、2016年度中に生産を開始する予定です。

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超ハイテンと競合する素材は?

自動車の軽量化に向けて、鉄に取って変わろうとする素材として炭素繊維やアルミニウムがあります。

炭素繊維

炭素繊維は鉄の4分の1の軽さで10倍の強度があるといわれていて、現在は旅客機の機体や風力発電の風車などに使われています。

自動車へ炭素繊維を使用するにあたっては、鉄に比べて高い価格と成形時間の長さがネックとなっています。

そのため従来はフェラーリやランボルギーニ、日産自動車の「GT-R」など生産台数が少ない高級車のほか、電気自動車への採用が中心です。

また、トヨタの燃料電池車ミライでは、床部分、水素タンクの補強材、電極基材に水素などを拡散する層の3カ所に炭素繊維が採用されています。

このため、炭素繊維を製造する大手繊維、化学メーカーでは、コスト引き下げ、成形時間の短縮に向けた開発を加速させています。

アルミニウム

アルミニウムは鉄の3分の1の軽さで、価格は鉄と比べると高いものの、炭素繊維と比べると割安となっています。

アルミニウムは溶接が難しいことや事故によって車体が変形した時の修理が難しいことなど、使用の際のハードルは高いのが実情です。
これまでは軽量化を重視する一部のスポーツカーや高級セダンで使われてきました。

出典
NHKニュース 強度は通常の鉄の3倍「超ハイテン」海外生産本格化

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