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ソメイヨシノは全てクローン!その起源は? 寿命は?

2016/02/22

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春といえば桜、桜といえば代表的品種はソメイヨシノです。

ソメイヨシノの木は日本全国で数百万本あると言われています。

ソメイヨシノはある一定の気温条件になると一斉に開花します。
これには理由があるのです。

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ソメイヨシノは場所が違っても同じ遺伝子を持っているクローンなので、一定の気温条件になると一斉に開花するのです。

ソメイヨシノのクローン性の検証

森林総合研究所では全国10ヶ所からソメイヨシノのサンプルを集めて、それらが全て同一の遺伝子かどうかの検証を行いました。

分析はDNA内のSSRという部分を比較する方法です。
SSR(シンプル・シーケンス・リピート)は品種間で違いが出やすい領域です。
SSRはDNAの4種類の塩基が例えばCACACACAと単純な繰り返しを見せる部分です。

SSRの繰り返しが一致していたら、クローンの可能性があります。
この検証で使われたSSRは全部で17箇所です。 
偶然に17箇所が一致する確率は1兆分の1です。
従って、17箇所全てが一致すると高い精度でクローンだと見なすことができるのです。

分析結果は、調べた全てのソメイヨシノのサンプルのSSRが一致しました。
これにより、ソメイヨシノは非常に高い精度でクローンだということが分かりました。

江戸時代ソメイヨシノのクローンをどのようにして作ったのか?

ソメイヨシノができたのは江戸時代後期と言われています。

そこからソメイヨシノのクローン栽培が始まりました。

当時の桜の栽培の様子を知る資料として、江戸時代中期の園芸家によって描かれた本造花蒔絵があります。これは、いわばその当時の植物図鑑です。

その中には様々な桜の絵が描かれていて、その中には現代でも一般的に行われている接ぎ木(つぎき)をしている絵が出てきます。

接ぎ木とは増殖を目的として、増やしたい木の枝を切って別の木に接ぎあわせることです。
そうすると上の部分が増やしたいクローンとして成長するのです。

接ぎ木は今でも一般的に行われている桜の増やし方ですが、江戸時代にはこの接ぎ木によってソメイヨシノは日本全国に広がったのです。

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ソメイヨシノの起源

ソメイヨシノの起源は日本に生息している野生の桜だと考えられています。
野生の桜は日本には10種類あります。

サクラの遺伝子は複雑に入り乱れているため、ソメイヨシノの親候補は10種類よりはるかに多く、親探しは非常に難しいと考えられています。

そこでソメイヨシノはどの野生種の遺伝子がどの程度ブレンドされているかを解明する研究が始められました。

野生種の桜の26箇所のSSRを分析して各々の固有の遺伝子のパターンを割り出し、
ソメイヨシノのSSRと比較することにより、どのようなブレンドかを分析しました。

以下のような結果になりました。

オオシマザクラ37%、ヤマザクラ11%、エドヒガン47%

これまではソメイヨシノの親候補としてあげられていたのは、オオシマザクラとエドヒガンでした。今回の結果で修正する必要が出てきました。

ソメイヨシノの専門家によると、ソメイヨシノの片方の親はエドヒガン、そしてもう片方の親はオオシマザクラとヤマザクラが交雑したものではないかと推察しています。

オオシマザクラとヤマザクラの交雑種は今も人里でよく見られ、全くの自然から生まれたものではないと考えているからです。

ソメイヨシノの起源の新しい仮説

従来、ソメイヨシノの発祥とされてきたのは山手線駒込駅の近くの旧染井村です。
江戸時代後期染井村の職人が発見し、全国に広がっていったと考えられてきました。

千葉大学の中村郁郎教授は駒込ではなく、上野公園の一角に原木があるという仮説を唱えています。

ソメイヨシノの寿命は?

ソメイヨシノはクローンなので短命で寿命60年程度と言われていますが、小石川植物園や弘前公園には樹齢120~130年を超えるソメイヨシノもあります。

ソメイヨシノは接ぎ木によってしか増やせないので、壽命はこの時に使用する台木の種類に関係するのではないかと指摘する人がいますが、原因はよく分かっていません。

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出典
NHK サイエンスZERO ソメイヨシノの起源に迫る

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