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ヒガンバナにはなぜ葉がないの?

ヒガンバナは、別名曼珠沙華(まんじゅしゃげ)とも呼ばれ、はるか昔に、中国から日本に渡来したといわれる多年草です。

秋にツボミが地上に出て真っ赤な花を咲かせ、秋のお彼岸頃に花が咲くことから、ヒガンバナ(彼岸花)といわれています。

ヒガンバナが咲いているのをよく見ると、不思議なことに高さ30~50cmの枝には
葉がまったくない状態で、花だけぽつんとついていることに気付きます。

本記事ではヒガンバナがなぜ葉がないのに花が咲くのかを記載しています。

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ヒガンバナになぜ葉がないの?

実はヒガンバナにも葉があります。ただ、花が咲き終わってから葉がでてくるのです。

多くの植物では、葉が茂ったあとで、花が咲きます。

種子や実をつくるための栄養は、葉が茂って、そこで行われる光合成によってつくられ、貯えられます。

葉が光合成によってつくる栄養を使って、花が咲いた後に、種子や実は作られます。

そのためには、花が咲くより先に葉が出て、栄養をつくり貯えなければなりません。

葉が出るより先に花を咲かせる植物は多くあり、それらの植物は幹や枝や根に栄養をすでに貯えているのです。

ヒガンバナのような球根植物は、球根に栄養を貯えています。そのため、必ずしも、葉を先に出して栄養をつくる必要がないのです。このため、葉が茂るより前に、花を先に咲かせることができるのです。

ヒガンバナのツボミは、5月中旬頃に土に埋まった球根の中で形成されています。

秋のお彼岸の頃になると、球根から発芽してツボミが地上に伸び出してきます。

ヒガンバナは発芽から開花するまでの期間は約1週間です。この1週間という短期間の間に30~50cmの大きさに成長します。

ツボミが地上に出てくると、みるみる成長し、長さ4cm程の花びらを6、7枚放射状に付けた真っ赤な花が咲きます。

この時はヒガンバナにはまだ葉がありません。花が咲き終わり、枯れて姿を消した後に葉がでてきます。

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競争を避けるヒガンバナ

ヒガンバナは田んぼなどの畦道で、花が咲いた後に、晩秋から冬にかけて、少し厚みのある、濃い緑の細く長い葉が何本も株の中央から伸びてきます。

多くの草は冬になると地上部が枯れて休眠しますが、ヒガンバナの葉は、寒さの中で青々と放射状に多くの葉を広げて、他の植物に邪魔されることなく、太陽の光をいっぱい浴びて光合成をおこない、栄養を貯えます。

冬の間に茂っていた葉は4月から5月にかけ、暖かくなり、他の植物の葉が茂りだす頃、枯れてすっかり姿を消してしまいます。

ヒガンバナの葉は、冬に育つので発育場所を他の植物と奪い合う必要はありません。

また、冬の太陽光は弱くても、多くの葉で毎日その日差しを受ければ、他の植物に邪魔されずに光合成をして繁栄できます.もちろん、冬の寒さの中で緑の葉が育つしくみは必要です.

そのしくみを身につけさえすれば、その個性を生かして、他の植物と横並びの競争をせずに、繁栄できるのです。

ヒガンバナの別名「ハミズハナミズ」の意味

ヒガンバナの呼び名には「マンジュシャゲ」、「カジバナ」、「シビトバナ」などいろいろありますが、その中の一つに「ハミズハナミズ」というのがあります。

何のことかと思われるでしょう。これは、「葉は花を見ず、花は葉を見ず」を省略して呼び名となっているものです。

ヒガンバナでは、花の咲く時には葉が見られず、葉が茂っている時には花が咲かないので、葉と花が出会うことがないということを意味しています。

「出会うことがないので、お互いが思い合い、花は葉を思い、葉は花を思う」という意味から、相思相愛を連想して「相思華」とよばれることもあります。

まとめ

多くの植物では葉が茂って、栄養を貯えてから、ツボミ、花、種子を作ります。

ヒガンバナは球根に栄養を貯えているので、この順番通りにする必要がなく、他の植物との競争を避けるため、他の植物が休眠している寒い時期に、葉をだして栄養を貯えているのです。

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