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ブルーインパルスのパイロットは航空自衛隊の花形|危険と隣り合わせ

2016/09/29

ブルーインパルスとは?

ブルーインパルスというと、国民的な大きな行事があると、アクロバット飛行(展示飛行)を繰り広げる飛行チームのことをいうのは知っていると思います。

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ブルーインパルスは正式名称ではなく愛称です。
正式名称は第11飛行隊で、航空自衛隊の宮城県松島基地の第4航空団に所属しています。

航空自衛隊が創設されたのは1954年で、1960年にブルーインパルスという愛称のアクロバットチームが立ち上げられました。

ブルーインパルスの存在を有名にしたのは1964年の東京オリンピックの時です。

オリンピックの開会式は国立競技場で行われましたが、この時ブルーインパルスが秋空の中で展示飛行を行い、スモークを利用して見事な五輪マークを描き、世界中に大きなインパクトを与えたのは年輩の方であればご存じだと思います。

ブルーインパルスの展示飛行は6機で構成されています。

各機には各々の役割が決められていて、ブルーインパルスのパイロットは選抜される時に
担当するポジションが決められ、任期の途中からポジションが変更されることはありません。

ブルーインパルスのパイロットは、全国各地の航空自衛隊の戦闘機パイロットから選り抜かれた精鋭11名で、世界最高峰の技術を持つと評されています。

整備士を含めた部隊の総勢は44人で、任期は3年です。

ブルーインパルス設立の目的

ブルーインパルスは全国各地の基地で開催される航空祭や国民的行事などで展示飛行を実施することにより、航空自衛隊の存在を多くの人々にアピールしています。

海外に対しては日本が独自開発した国産戦闘機の優れたパフォーマンスやパイロットの技量を示すことにより、日本の防衛力や航空産業のレベルの高さをアピールし、これが潜在的な抑止力にもなっています。

ブルーインパルスパイロットの訓練は過酷

ブルーインパルスの飛行訓練は松島基地の上空や基地の東に位置する牡鹿半島(金華山)沖の洋上空域で行われます。

飛行訓練は基本的に1日3回実施されるほか、月に数回夜間や計器飛行の訓練も行われます。

ブルーインパルスの飛行機の最高時速は約800kmで、飛行中は地上にいる時の約7倍の重力がかかり、目の血管が切れて目が真っ赤になることがあるくらい、体に負担がかかります。

慣れるまでは頭に血が上り、飛行機から降りると疲労感でふらふらになるそうです。

このような命の危険と隣り合わせという極限の世界で180度回転や背面飛行など約30種類の技を約35分間披露します。

ブルーインパルスのパイロット配属後は約1年間にわたって、各航空機に前任の先輩パイロット2人がペアとなってマンツーマンで指導を受けながら、技術が引き継がれます。

2年目で独り立ちし、3年目は後輩を教える教官になります。

4機がダイヤモンド隊形で密集する「ファン・ブレイク」という技では、機体同士がわずか約90センチまで接近するため、パイロット同士の息がぴったり合うことが必要となります。

このため、パイロットは飛行機の操縦技術だけでなく、協調性も求められます。

ブルーインパルスパイロットの期間は約3年と短いのは、パイロットの本来の使命は、あくまでも戦闘機パイロットとして国防を担うことにあるためです。

ブルーインパルスのパイロットになるには?

ブルーインパルスのパイロットは航空自衛隊の花形ですが、パイロットには希望すればなれるというものではなく、航空自衛隊の戦闘機パイロットの中から特に身体、技能共に優れた人が選ばれます。

また、航空自衛隊の代表として多くの観衆と接する役割が与えられているため、社交性があり、飛行では強いチームワークが要求されるので協調性が要求されます。

とにかく、ブルーインパルスのパイロットになるためには、まず航空自衛隊の戦闘機パイロットにならなくてはいけません。

航空自衛隊のパイロットになるには、以下の2つの方法があります。

1.航空学生になる方法

航空学生の受験資格は高卒(見込含)21歳未満であることです。

試験に合格すれば、2年間の「航空学生課程」を受け、飛行教育に必要な知識を身に付けます。

その後、「飛行準備過程」、「初級操縦課程」に進んだ後、戦闘機乗りか輸送機乗りが決まる3つのコースのうち、「基本操縦前期課程」を受けます。他の2つのコースは戦闘機パイロットにはなれません。

2.防衛大学校、または一般の大学を卒業してから幹部候補生学校に入学する方法

一般幹部候補生は20歳以上26歳未満の大卒(見込含)、または自衛官なら28歳未満で受験できます。

幹部候補生学校で学んだ後、「飛行準備過程」に進みます。これ以降は1.の航空学生になる方法と同じ流れとなります。

最近は女性の自衛隊員が増えていますが、法律に基づいて日本では女性の戦闘機パイロットは採用をしていません。このため女性はブルーインパルスのパイロットになることはできません。

ブルーインパルスのパイロットの年収は?

ブルーインパルスだからといって特別手当が出るわけではありません。

一般の航空自衛隊員と同額です。

ブルーインパルスで使用されている飛行機は?

現在ブルーインパルスで使用されている飛行機はT-4という機種です。

T-4は戦闘機パイロットを志している隊員が基本操縦課程で使用しているもので、戦闘目的でないので固定武装はなく、操縦のしやすさや安全性が最優先されており、スモークを噴射する機能が追加されています。

ブルーインパルスの過去の墜落事故

ブルーインパルスパイロットは非常に厳しい訓練を受けていますが、それでも過去に何度か事故を起こしています。主なものは以下のようなものです。

1982年

浜松北基地開庁30周年記念の航空祭で6機のうち1機が墜落し、1名が死亡しました。

1991年

金華山沖で訓練をしていた4機のうち2機が墜落し、2名が死亡しました。編隊長機が空間失調症に陥り、編隊のバランスが崩れたのが原因とされています。

2000年

金華山沖での訓練から帰投する途中で2機が、相次いで墜落し8名が死亡しました。海霧の中で高度を下げ過ぎたのが原因とされています。

2014年

松島基地の南東約45kmの太平洋上で2機のブルーインパルスが接触事故を起こしました。接触した飛行機は松島基地に緊急着陸し乗組員にけがはありませんでした。

ブルーインパルスの展示飛行はどこでみられるの?

ブルーインパルスの展示飛行は航空自衛隊の各基地で年に1回開催される航空祭や、国、自治体などが主催するイベントなどで見ることができます。

航空自衛隊の基地は北は北海道から南は沖縄まで広範囲に所在しています。

航空祭は多くの人出で賑わい、平均的な基地の来場者は8~10万人くらいです。

毎年3月後半から4月にかけて年間の展示飛行のスケジュールが発表され、下記リンクより確認することができます。

ブルーインパルス展示飛行予定

ブルーインパルスの展示飛行は基本的に午後から実施され、午前中はパイロットによるサイン会が行われます。

そこではパイロットからサインをもらったり、一緒に写真を撮影できたり、短時間の会話もできます。

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