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ミミズの土壌改良効果が凄い!

日本ではミミズがいるとその土地は土が肥えているといわれます。

ミミズはヨーロッパでは非常に大切にされている生き物です。

イギリス人は、ニュージーランドヘ移住するに際して、ミミズを現地に持ち込み、草地を育て酪農王国を築いたといわれます。

また、オランダの干拓地においてもミミズは農地化の促進に大活躍しています。

本記事ではミミズの土壌改良効果について記載しています。

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ミミズの土壌改良効果

ミミズは、餌を食べて、糞と尿を排出し、あちこち動き回るだけですが、これが土壌に大きな影響を与えています。

ミミズの糞

ミミズは地表から10cmくらいの地下に棲み、昆虫などの死骸、枯れ葉、草の根、腐った植物などを餌として、1日にミミズの体重と同じくらいか、あるいはその1.5倍もの餌を食べて生きています。 

ミミズには歯がないので、食べた物をすりつぶすために、土を一緒に食べて腸の中で揉んで細かくします。

ミミズの腸は、消化吸収効率が非常に悪いため、食べた物の約70%は糞として体外へ排出されるといわれています。

ミミズが一日に排出する糞の量は、体重の2分の1から体重と同じ程度にもなります。

ミミズの糞には窒素、リン、カリなど植物の生育に必要な物質が豊富に含まれているため、 植物を育てる際のよい肥料となり、西洋では黄金の土といわれています。

例えば、ヒトツモンミミズの糞では、周囲の土と比較して全窒素が3倍、リン酸が2.5倍、置換性塩基類のカルシウム、カリウム、マグネシウムが1~2倍高くなります。

特に、土壌中に集積した動植物の遺骸が腐敗、分解して生じた物質である腐植酸量は14倍も高くなっています。

また、土壌粒子がばらばらに存在している単粒構造ではなく、大小さまざまの隙間が多くあり、ちょうど団子がたくさん集合したような団粒構造になっています。

さらに、ミミズの糞は多様なアミノ酸やセルラーゼ、ホスホターゼなどの酵素、ジベラリン、オーキシンなどの植物生長促進物質も含まれます。

ミミズの尿

ミミズの体の表面は粘液が分泌していて、いつもヌルヌルしています。これがミミズの尿です。

粘液の主成分はアンモニアで、これが窒素肥料になるため、作物生産には欠かせません。

アンモニア以外にも様々な微量酵素が含まれているので、ミミズが通ったあとには、さまざまな微生物が増殖し、作物が育ちやすい、よい土壌になります。

この粘液には、殺菌力や薬効があり、昔からミミズの煎じ汁は熱冷ましに効くと重宝され、胆石の溶出にも使われてきました。

また、ミミズのいる畑では病気が出にくいといわれています。

隙間の多い土を作る

ミミズは餌を求めて、土の表面や、土の中を動き回り、体から分泌される粘液を塗りたくって土壌を撹拌します。

ミミズは糞だけでなく、動き回った後の土壌も、隙間の多い、ちょうど団子がたくさん集合したような団粒構造をしています。

隙間が沢山あると、水や空気の通りがよく、植物の根にとって居心地のよい環境になります。

また、一つ一つの団子の中に水を閉じ込めておけるので、土がすぐに乾いてしまう心配がありません。

団子の集合体の内側と外側では異なる種類の細菌がつくので、土の中に多種類の生物がすむことのできる安定した土になります。

ミミズが作った土壌中の孔の壁は、ミミズの体表から出た粘液で塗り込められ、水分、炭素、窒素、リン酸などの量が高く、微生物の繁殖場となります。

ミミズの体

ミミズの体の約80%は水分で、残りの乾燥重量の約60%がタンパク質です。

そのアミノ酸組成は多様で、特にグルタミン酸、アスパラギン酸などが多く含まれ、さらにビタミンB1、B2も多く含まれていて、鶏や豚の餌として、さらに人類の将来のタンパク源としても有望視されています。

ミミズは消化酵素が強いため、死ぬと自己消化してドロドロに溶けて、跡形もなくなり、
作物の根の生長やカビなど微生物が繁殖しやすい条件を作ります。

以上のようにミミズは、動き回り、土壌に孔を開けることによって、黄金の土であるミミズ糞や栄養豊富な尿、そして死後は体を提供します。

ミミズを殖やすには

ミミズは昆虫などの死骸、枯れ葉、草の根、腐った植物などを餌としますから、堆肥腐葉土のような有機物を土壌に多く入れるとミミズを殖やすことができます。

地面を耕すことはミミズにダメージを与えることになるのでよくありません。

家庭菜園でミミズが殖えるような土壌作りをしてみてはいかがでしょうか。
 
以上のように
土壌中にすむミミズは、私たちの知らないところで非常にすばらしい働きをしてくれますが、戦後の日本では多くの農薬、化学肥料を使うようになり、ミミズがすみにくい畑が増えてしまいました。

しかし、最近ではミミズの優れた働きがよく知られるようになり、ミミズがすめる畑を取り戻そうという動きも出てきています。

まとめ

ミミズは餌を食べて、糞と尿を排出し、土壌を動き回り、死ぬと溶けてしまいます。

ミミズの活動はこれだけですが、土壌中にミミズがいることが農作物などの植物が育ちやすい土壌改良にすばらしい効果があります。

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