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健康

酸蝕歯(さんしょくし)の原因と予防~これを知らないと歯が溶ける!

2016/11/20

歯の疾患というと虫歯や歯周病を思い浮かべますが、最近、酸蝕歯(さんしょくし)が虫歯や歯周病に次ぐ、第3の口内疾患として注目されています。
 

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口の中のpH値の変化

食事をしない時、口の中は中性に近いpH7くらいに保たれています。
pH(ペーハー)値は酸性、中性、アルカリ性を表す指標で0~14まであり、値が低いほど酸性度が高くなります。

食事をすると虫歯の原因となるミュータンス菌が糖類をエサとして乳酸を作ります。

乳酸は酸性のため、歯の表面を覆っているエナメル質からミネラル分が溶け出します。これを脱灰といいます。

唾液には酸性に傾いた口の中を中性に戻す緩衝能という働きがあります。
唾液が十分分泌されていれば、唾液中にはスタテリンという歯を強くするタンパク質が含まれていて、これが歯にしみ込んでいくと、脱灰した部分が修復されます。これを再石灰化といいます。このように私たちの口の中は脱灰と再石灰化が繰り返され、歯が守られています。

下図は食事をとった場合の、口内のpH値の時間的経過を表しています。

出典: http://clinica.lion.co.jp/

酸蝕歯とは?

虫歯は虫歯の原因となるミュータンス菌の出す酸が原因で歯のエナメル質が溶ける疾患で、歯の溝や歯と歯の間などの汚れのたまりやすい場所で局所的に起こります。

一方、酸の強い食品を多く摂ると、脱灰が増えて脱灰と再石灰のバランスがくずれ、歯のエナメル質が溶けて象牙質が透けて見える状態になります。この状態の歯が酸蝕歯です。虫歯と違って、広範囲に起こるのが特徴です。

酸蝕歯の原因

体の内部から生じる酸

過食症による嘔吐や消化不良などにより、胃液が口に逆流すると、胃液はpH1.0~2.0の強酸性であるため、歯は簡単に溶けて酸蝕歯になります。

酸性度の高い食物の摂取

酸性度の高い飲食物を毎日頻繁に摂取すると、酸と歯が接触する時間が長くなり、酸蝕歯になるリスクが高くなります。

酸蝕歯になるリスクの高い飲食物とは炭酸飲料、柑橘類、サラダドレッシング、酢漬けの食品、梅酒、ワインなどです。

歯のエナメル質が溶け出す酸の強度はpHが5.5以下です。

例えば炭酸飲料: pH2.2、サラダドレッシング:pH 3~4、果汁100%ジュース:pH 3.9、スポーツ飲料:pH 3.5、黒酢飲料:pH 3.1、コーラ:pH2.2、梅酒:pH 2.9、ワイン:pH3.4です。

ダイエットのために毎日コップ2杯の黒酢を原液で飲んでいた人やミカンを毎日食べていた人が酸蝕歯になったという調査結果があります。

出典: http://www.white-family.or.jp/

また、2013年に10~80代の男女1108人を対象に実施した調査では、4人に1人が酸蝕歯だったというデータもあります。

 

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酸蝕歯の症状

酸蝕歯の症状としては以下のようなものがあります。
・歯のエナメル質が薄くなり、すり減ったり、欠けたりする。
・熱いものや冷たいものがしみる軽い知覚過敏になる。
・前歯の先端部分が若干透けて見える。
・歯のつやがなくなり、表面や角が丸みを帯びたり、黄ばんで見える。

酸蝕歯の予防と対策

歯を長時間、酸にさらさない

酸蝕歯を防ぐには歯を長時間酸にさらさないことが大切です。酸性度の高い飲食物をだらだら飲んだり食べたりするのはやめましょう。 飲み物を飲む場合には、ストローを使うと歯への接触を少なくすることができ、予防につながります。また、酸性度の高い飲食物を摂った後に、水やお茶などを飲むのも有効です。

歯磨きは食後の30分~1時間以降に

食後すぐは飲食物に含まれる酸の影響でエナメル質が軟らかくなっているので、歯磨きをすると歯が削れてしまいます。このため、再石灰により元の状態に戻る30分~1時間後に歯を磨くようにしましょう。

フッ素入り歯磨き粉の使用

フッ素入り歯磨き剤を使用しましょう。フッ素には溶けたエナメル質の修復、歯質を強化するなどの働きがあります。歯磨きのあとに、研磨剤の入っていないフッ素ジェルやフッ素洗口液を使うとより効果的です。

酸蝕歯の治療

酸蝕歯の初期の場合、歯磨き粉の選び方や、歯を磨くタイミングに気をつければ改善できる場合がありますが、酸蝕歯の治療は原則的に歯科医で行います。

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