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男子マラソンの現状と記録が伸びない理由は?

20160302マラソン子マラソンのリオデジャネイロオリンピックの選考基準の一つである設定時間は2時間6分30秒に定められていて、物議を醸し出しています。

男子マラソン選手の実力に対して設定時間が厳しすぎるという指摘です。

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男子マラソン世界記録の推移

男子マラソン世界記録は下のグラフが示すように、1965年に重松選手が2時間12分0秒の記録を出して以降一貫して伸び続け、2014年にケニアのデニス・キメット選手がベルリンで出した2時間2分57秒が現在の世界新記録で、あと少しで2時間を切ろうとしています。
20160302-1            出典:http://www2.ttcn.ne.jp/

また、下のグラフは、日本人と世界の上位者の記録の変遷を表しています。
世界の記録はほぼ年々良くなってきているのに対して、日本人の記録は
むしろ悪くなってきていて、レベルが落ちてきているのが分かります。

高岡選手(現カネボウ化粧品監督)が、2時間6分16秒の日本新記録を出したのが
2002年です。それ以来14年間もこの記録は破られていません。
20160302-3
               世界/日本上位者のマラソン記録の変遷 出典:http://www.jognote.com

マラソンの記録伸ばす3つの生理学的な因子

マラソンの記録は伸ばす生理学的な因子は最大酸素摂取量、乳酸性作業閾(いき)値、ランニングエコノミーの3つとされています。

最大酸素摂取量

最大酸素摂取量とは体重1キロ当たり、1分間にどれだけの酸素を摂取できるかを表す数値で、マラソンを速く走るには、この能力を高める必要があります。

普通の人の最大酸素摂取量は40~50mℓ、一般的なランナーは60~70 mℓ、トップランナーは80~90 mℓになっています。

これは人間の能力の限界であり、これ以上高めるのは難しいと言われています。

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乳酸性作業閾値

安静時から徐々に運動強度を上げていくと、あるポイントから血中乳酸値が急上昇しだし、運動の継続が難しくなります。

このポイントが乳酸性作業閾値(LT:Lactate Threshold)です。

乳酸性作業閾値はトレーニングすることにより高めることができ、乳酸を蓄積させずに、より速いペースで走れるようになります。

ランニングエコノミー

ランニングエコノミーは自動車の燃費に当たるもので、より少ないエネルギーで走れる能力のことです。

ランニングエコノミーは、絶対的な基準値があるわけではなく、他人と比べて優れているとか、以前に比べて向上したかなど相対的に評価する指標です。

ランニングエコノミーに影響する要因には、筋力、走るフォーム、筋線維の組成、体重、下腿の長さや重量などがあり、トレーニングによって変えられない筋線維や形態などの要因もあります。

東アフリカ勢のランナーはなぜマラソンに強いのか?

東アフリカのランナー選手の最大酸素摂取量、乳酸作業閾値を測定すると、特に高い数値ではなく、ランニングエコノミーが優れているからマラソンに強いようです。

東アフリカの1万メートルで27分を切ったランナーの平均身長は170cm、平均体重は56kgと小柄で、育った環境は高地で育ち、幼少期から活発だったとの調査結果が出ています。

日本のマラソンの記録が伸びない原因は旧態依然としたトレーニングをしているためで、世界の流れから完全に取り残されているように思えてなりません。

2時間6分30秒をクリアしてリオデジャネイロオリンピックの代表に選ばれることは先ずありえないでしょう。

何とか昔のようにオリンピックでメダルが取れるようにしてほしいものです。

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出典
日経 男子マラソン、2時間の壁はいつ破られるのか

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