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睡眠不足が脳に与える深刻な影響~アルツハイマー病も引き起こす?

2016/07/12

20150817睡眠不足日本人の2010年時点での睡眠時間はNHKの国民生活時間調査によると7時間14分となっています。調査を始めた1960年より約1時間減っています。

また、OECDが'2014年に発表した26ヵ国の調査結果では日本は韓国についで2番目に睡眠時間が短くなっています。

このように日本人の睡眠時間は短いわけですが、最近の研究で睡眠不足は脳に深刻な影響を及ぼすことが分かってきています。

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睡眠不足で脳に老廃物がたまる

脳は体重の約2%の質量ですが、全エネルギーの1/4を脳で消費している重要な器官です。
脳に必要な栄養や酸素は、脳内血管から得ており、脳が活動した後は老廃物が産出されます。

脳以外の全身の各部分の老廃物はリンパ管から排出されますが、脳にはリンパ管がありません。このため、脳は他の部分とは老廃物の排出の仕組みが異なっています。

脳の老廃物は、脳に広がる脳脊髄液という無色透明の液体によって、血液中に排出されています。

この脳脊髄液は人間が眠っているときにだけ働くことが分かっています。

人間が起きて脳が活発に動いているときには、老廃物の処理はされず、睡眠に入ると浄化モードに切り替わり、蓄積された老廃物が排出されます。

脳で産出される老廃物はアミロイドβというタンパク質の一種です。
このアミロイドβはアルツハイマー病患者の脳に蓄積されている特有の物質です。

最近の臨床試験によると睡眠不足や睡眠の質の低下がアミロイドβの蓄積量に影響することが分かっていますが、直接これがアルツハイマー病の要因だとは検証されていません。

しかし睡眠をおろそかにすると、老廃物が脳内に溜まり、アルツハイマー病を引き起こしてしまうおそれがあります。

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慢性的な睡眠不足は脳細胞にダメージ

ペンシルベニア大学と北京大学の研究者はマウスを使って、睡眠不足が脳に与える影響を調べました。

短時間の睡眠不足状態にした場合は、脳の青斑核の神経細胞(以下LCニューロンと記載)により、特定のタンパク質が増加するよう調節され、ニューロンを睡眠不足によるダメージから保護することがわかりました。

しかし、長時間(数日以上)の睡眠不足状態にすると、タンパク質の調整能力は低下し、LCニューロンの25%が細胞死しました。

この研究はマウスによるものですが、人間でも同様の現象が起こる可能性があります。

まとめ

睡眠不足になるとアミロイドβという脳内の老廃物が排出されなくなり蓄積され、アルツハイマー病を引き起こす可能性があります。

また、長時間の睡眠不足になるとマウスの脳の青斑核という神経細胞がダメージを受けて細胞死し、人間でも同様のことが起きる可能性があります。

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