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教養・雑学

金縛りはなぜ起きるの? そのメカニズムと対策

2017/04/08


金縛りという現象は世界中で認められており、国際的には一生の間に金縛りを経験している人の割合は、40~50%くらいです。日本では、約40%の人が少なくとも1回は経験していて、決して珍しい現象ではありません。

金縛りは心霊現象や超常現象の一種だと思っている人がいるかもしれませんが、医学的に説明がつけられています。

ここでは、金縛りがなぜ起こるかのそのメカニズムやその対策についてご紹介します。

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金縛りのメカニズム

金縛りが起っている時はどのような状態?

金縛りは医学的には睡眠麻痺と呼ばれる睡眠障害の一種と説明がつけられています。

金縛りが起きている時、本人は目覚めていると意識していますが、体は全く動かすことができません。

この時の脳や筋肉の状態を脳波計や筋電図で調べてみると、脳波は半覚醒状態で、筋肉は全く緊張しておらず、脱力状態です。

金縛りの時は、脳は起きていますが、体は眠っている状態なのです。

睡眠のリズム

金縛りは人の睡眠のリズムと関係があります。
人の睡眠にはレム睡眠ノンレム睡眠の2種類があります。

レム睡眠は、瞼が閉じられた状態で眼球が不規則にキョロキョロと、動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement)が見られる浅い睡眠状態のことで、その頭文字を取って、レム睡眠と呼ばれています。

レム睡眠の時は、脳からの体の各部に伝わる運動指令は眼球以外完全に遮断されているので、体を動かすことはできません。寝返りも打つことはできません。筋肉は完全に眠っている状態です。

脳は起きている時と同様に活動していて、夢を見ています。
夢の内容に合わせて体が動いてしまうのを防ぐために、体が動かないような仕組みになっているのです。

ノンレム睡眠の時は、脳は休んでいますが、体は動かすことができます。寝返りを打つのはこのノンレム睡眠の時です。

金縛りはレム睡眠の特殊な状態

人は通常、眠りに入った時、ノンレム睡眠→レム睡眠の順序で眠ります。

しかし、何らかの原因で睡眠リズムが崩れて、レム睡眠→ノンレム睡眠の順序になってしまう場合があります。入眠時なので脳は半分起きている状態です。入眠時に、いきなりレム睡眠が訪れてしまうのが金縛りです。

また、金縛りは夜中にも起きることがあります。

夜中眠っている時に、ストレスなどが原因で眠りが浅くなり、眠りの浅いレム睡眠時に、脳だけが目覚めてしまうことがあります。意識はあるのに、体は全く動かせないという状態になってしまいます。これも金縛りです。

意識はあるのに体を動かせないと、それに驚き、恐怖や混乱を引き起こしてします。

金縛りの時間は本人にとって長い時間のように感じるようですが、実際には数秒~数分間の短時間です。その後は何もしなくても自然に身体が動くようになりますが、他の人に話しかけられたり、体を触れられたりすると金縛りが早く終わることがあります。

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金縛りで幻聴、幻覚が起こる理由

金縛りの時に、体が動かないだけでなく、誰かが体に乗っている、枕元で不気味な音がするなどの幻聴、幻覚を伴う場合があります。

これは幻覚、幻聴というよりも夢の一部なのです。金縛りはレム睡眠中に起こり、夢を見ますが、夢の内容を現実のものと認識してしまうのです。

部屋の様子を証言する人がいますが、実際には目はつぶったままなのです。

金縛りになりやすい条件

金縛りになりやすいのは年齢層でいうと、10~20歳代の人です。年齢を重ねるにつれて次第に少なくなっていきます。

金縛りになりやすいのは睡眠のリズムや生活リズムが乱されるような条件の時です。

具体的には以下のような条件で起こりやすいことが分かっています。
・ストレスが溜まっていたり、心配事を抱えている
・睡眠不足、寝過ぎ
・昼寝や二度寝をする
・夜勤があったりして、生活が不規則になる
・疲労
・時差ボケがあるとき
・睡眠の姿勢が仰向け
 金縛りが起る時の睡眠姿勢を調べてみると、80%以上が仰向けということが分かっています。

金縛りにならないための対策

金縛りは睡眠リズム、生活リズムが乱れることで起きます。以下のことを心がけましょう。

・ストレス、疲労をため込まない
・毎日決まった時刻に起床、就寝し、規則正しい生活をする
・昼寝、2度寝をしない
・寝る前にリラックスしてから眠る
・仰向けでは寝ない

金縛りにあった時の対処方法

金縛りは心霊現象ではないということを常日頃から心に留めておくと、金縛りが起った時に恐怖心を抑えることができます。そして、ゆっくり深呼吸をすることにより、金縛りを解くことができます。

金縛りにあう人の中には病気の場合もある

金縛りはナルコレプシーという病気にかかっている人が頻繁に起こることが知られています。
ナルコレプシーはオレキシンという脳内の神経伝達物質の1つが不足していることにより、起こる病気で、日中に強い眠気の症状が出るのが特徴です。

日本では約20万人のナルコレプシーの患者がいると推定され、病気に気づいているのはそのうちのわずか5%です。

よく睡眠は取っているのに、日中に強い眠気があり、週1回以上の金縛りが起こる場合には、ナルコレプシーの疑いがありますので、病院の精神科、神経科、心療内科で相談してみてください。

薬により日常生活に問題ないレベルまで改善できるようです。

まとめ

金縛りは、心霊現象や何かにとり憑かれて起こる現象ではなく、医学的に説明がつけられている現象です。

生活リズム、睡眠リズムを乱すような様々な原因で起こるので、これらの原因をなくすことが金縛りの対策につながります。

日中に強い眠気があり、週1回以上の金縛りが起こる場合には、ナルコレプシーの疑いがありますので、精神科、神経科、心療内科で相談してみてください。

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