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高齢者の熱中症~症状と予防 対策

毎年暑くなると、熱中症で病院へ救急搬送された等のニュースが報道されています。

熱中症は、乳児から高齢者まで年齢を問わずかかる病気ですが、特に高齢者が多くなっています。

東京消防庁によると、2011年から2015年までの5年間に管内で救急搬送された人のうち、約44.5%が65歳以上の高齢者で占められています。また、熱中症による死亡者の約 80% は高齢者となっています。なぜ、高齢者は熱中症を発症しやすいのでしょうか?

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なぜ高齢者は熱中症を発症しやすいの?

温度感知機能の低下

ヒトは皮膚の温度センサーからの情報や体内の深部からの温度情報が脳の視床下部にある体温調節中枢に伝えられます。

年齢を重ねると、次第に皮膚の温度センサーの感度が鈍くなり、暑さを感じにくくなるのです。

高齢者の7月から9月の夏場の部屋の温度は、若年者の部屋の温度より約2℃高いことが確認されています。これを高齢者がエアコンによる冷えの苦手意識や節電意識が強いためと考える人がいますが、老化に伴う皮膚の温度センサーの感知機能が低下していることも一因と考えられています。

皮膚の温度センサーが鈍くなると、体内での体温調節機能の開始が遅れ、着衣の調整やエアコンによる部屋の室温調整の対応も遅れてしまい、熱中症の発生へとつながります。

体温調節機能の低下

脳が暑いと判断すると体温調節機能が働いて、体内のたまった熱を放出するために、皮膚への血流量や汗腺からの発汗量が増加して、熱の放散量が増加します。

老化が進むとこうした体温調節機能が衰えてきて、熱を体の外へ逃しにくくなり、体内に熱がたまりやすくなります。

また、皮膚への血流量が多くなると、心臓に戻ってくる血液の量が減少するので、心拍数が増加して循環器系の負担が大きくなります。

高齢者では心臓などの循環器系の機能が低下していることが多いため、熱中症にかかりやすくなるのです。

体内の水分の減少

体内の水分の約80%は筋肉でたくわえられていて、筋肉は水分をためこむタンクの役割をしています。

高齢者では筋肉量が少なくなるので、若年者と比較すると水分の量が少なく、体にこもった熱を外部へ放出しにくくなります。

暑くなって一気に大量の汗をかくと、体内の水分量がさらに少なくなるので、熱中症にかかりやすくなります。

高齢者は病気持ちの人が多い

高齢者は高血圧,心疾患,慢性肺疾患,肝臓病,腎臓病,内分泌疾患など病気持ちの人が多く、熱中症を発症しやすいのです。また、薬の服用も多く、鎮痛剤、睡眠導入剤、抗うつ薬など精神神経疾患の薬には発汗を抑制する働きのあるものがあり、熱中症が発症しやすい原因となっています。

高齢者の熱中症の症状

高齢者が熱中症にかかった場合の症状としては以下のようなものがあります。

・皮膚、唇、舌が乾く
・微熱があり、食欲がない
・水分をとっていない
・トイレに行っていない
・倦怠感、脱力感がある
・反応や動きが鈍い
・吐き気、嘔吐、下痢
・顔がほてって赤い、または顔色が悪い
・体が熱っぽい。
・血圧が低い
・頭痛がする、気分が悪い
・手足がしびれている
・めまい、失神、意識障害
・痙攣がある
・筋肉痛や筋肉の硬直がみられる
・大量の汗をかく

以上が熱中症の症状ですが、先ず、熱中症が発症しないような予防、対策が必要です。

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高齢者向け熱中症の予防、対策

室内環境を涼しくする

すだれやカーテンを利用して部屋に直射日光が入らないようにし、比較的気温がそれほど高くない時は、窓を明けたり、扇風機を回したりして風通しをよくしましょう。

高齢者の中には、エアコンの冷風を嫌がったり、節約志向の強い人が多かったりして、エアコンをあまり使わない人が多いようです。

高齢者の熱中症で、重症化して救急搬送されるケースの多くは、工アコンを使用していなかったことによるものが多いのです。

気温が上がってきた時はエアコンを積極的に使う習慣をつけましょう。室温は28℃以下、湿度は60%以下が目安です。

温度計と湿度計を傍に置き、室内環境が目で見て分かるようにしておくと便利です。

周囲の人が声をかけてこまめに水分補給をするように促す

高齢者はのどの渇きを感じにくくなっており、脱水症状に陥りやすくなっています。

熱中症予防のためにはこまめな水分補給が大切です。周囲の人が声をかけて、のどが渇いていない場合でも、こまめに水分補給を行うように促しましょう。同時に塩分も補給するようにします。

入浴は低温、短時間に

入浴すると、汗をかいて水分が失われます。一般的に40℃の湯に10分間つかると、約500mℓの水分が失われるといわれています。

湯の温度は40℃以下にして、湯につかる時間も短めにしましょう。

さらに、脱水を予防するために入浴の前後にコップ1杯(約200mℓ) の水分をとるようにすすめましょう。

就寝前にも水分の補給を

人は寝ている間も汗をかき、通年平均では約180mℓ、夏場はその2倍以上の水分を失うとされています。

夜中にトイレに行くのを避けるために、水分を控える人が多いですが、周囲の人は就寝中にも熱中症を起こす可能性があることを伝え、寝る前にコップ1杯(約200mℓ)の水を飲むようにすすめましょう。

適度な運動をする

ウォーキングなどの適度な運動は、体温調整機能の低下を遅らせることができます。また、年齢とともに筋肉が少なくなり、水分を筋肉にためることができなくなってきます。

筋肉を衰えさせないためにも適度な運動は必要です。ただし、無理のない範囲で行いましょう。

脱水症状を予防するため、運動するときには意識的に少量の水分をこまめに補給するようにしましよう。

まとめ

高齢者は、暑さや喉の渇きに気づきにくくなっています。周囲の人がこまめに声をかけ、気にかけることにより、予防を促すことが大切です。

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