シャチは何類?魚類?それとも哺乳類?

 

シャチは別名をサカマタ、ラテン語ではオルカと呼ばれており、「海のギャング」とよばれています。

シャチは海で生活していて、ぱっと見た感じでサメと見間違えることもあるようですが、魚類なのでしょうか?それともクジラやイルカと同じ海洋性哺乳類なのでしょうか?

この記事では、シャチは何類に分類されているのか、また、生態や特徴なども記載しています。

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シャチは何類?

シャチは海に生息していて、サメによく似た生き物ですが、魚類ではなく哺乳類です。

哺乳類の中のクジラ目に分類され、クジラやイルカの仲間です。

細かい分類でいうと、シャチは哺乳綱鯨偶蹄目マイルカ科シャチ属に分類される海洋性哺乳類です。

シャチが哺乳類に分類される理由?

シャチが魚類ではなく哺乳類である理由は、その生物学的特徴に基づいています。以下に、シャチが魚類ではなく哺乳類である主な理由は以下の通りです。

胎生繁殖

魚類は外部受精を行い、卵を水中に放出してから孵化させますが、シャチは体内で受精を行い、胎児を発育させてから産んで育てます。これを胎生といいます。

また、シャチは哺乳類の特徴である母乳を分泌して子どもに与えます。

肺呼吸をする

魚類はエラを使って水中の酸素を吸収するエラ呼吸をしますが、シャチは肺呼吸を行います。

これは哺乳類の特徴であり、シャチの鼻は頭の上にあり。鼻から空気を取り入れ、肺で酸素を吸収し二酸化炭素を排出します。

体毛を持つ

魚類の表面はウロコで覆われていて、体温は一定ではなく、周囲の環境によって変わる変温動物です。

これに対して、シャチは体毛を持ち、体温調節や保護、感覚受容などの役割を果たしていて、これも哺乳類の一般的な特徴です。

シャチの生態、特徴

外観

シャチの体形は紡錘形で短いくちばしと丸い頭部、高くとがった背びれがあり、体長の4分の1くらいの、うちわ形の胸びれがあります。

白と黒の体色が特徴的で、その模様は個体により異なります。

シャチのオスは、体長6~7m、体重3.5~5.5トン、メスの体長は5~6m、体重が1.5~3.5トンの大型の生物です。

シャチは年長のメスを中心にして、数頭から数十頭のポッドと呼ばれる群をつくって社会生活をおくっています。

寿命

寿命は60~70歳ぐらいで、人間と同じくオスよりメスのほうが長生きするそうです。

生息地

南極、北極の氷が張っている地域を除くすべての海洋に生息していて、日本近海では、北海道から沖縄までの海域で見られます。

知能

シャチは海洋哺乳類の中でも高い知能を持っていて、2種類の超音波を使い分けて別の個体とコミュニケーションを取ったり、狩りの対象を見分けたりすることができます。

食性

シャチは魚や哺乳類を食べる生き物で、ホッケなどの魚からクジラ、サメなどの大型の生き物まで、なんでも食べてしまうという食性があります。

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シャチは哺乳類なのになぜ海で生活しているの?

シャチは哺乳類でありながら海に生息する理由は、進化の過程で海洋環境に適応してきたと考えられています。

シャチの祖先は陸上で生活していた動物から進化してきたと考えられています。進化の過程で海洋環境に適応し、水中で生息するようになりました。この適応により、シャチは水中での生活に適した特徴を獲得しました。

シャチはシロナガスクジラより強い?

シロナガスクジラは体長30メートル、体重120トンにも達する地球最大の動物です。一

体の大きさからすれば、シロナガスクジラの方が強いと言えます。

しかし、シャチは群れで狩りをする動物で、10頭以上のシャチが協力してシロナガスクジラを襲えば、シロナガスクジラを負傷させたり、時には殺したりすることも可能です。

2019年には、オーストラリア沖でシャチの群れがシロナガスクジラを襲い、シロナガスクジラは負傷して逃げ去ったという記録が残されています。

このように、シャチとシロナガスクジラのどちらが強いかは、状況によって異なります。単純な力比べならシロナガスクジラの方が強いですが、シャチは群れで狩りをすることで、シロナガスクジラを倒す可能性もあります。

結論としては、シャチとシロナガスクジラのどちらが強いかは、どちらが有利な条件で戦うかによって変わると言えます。

シャチの天敵

シャチの天敵は、自然界においては、人間を除けば存在しません。

シャチは、海の食物連鎖の頂点に立つ存在であり、他の動物を捕食する側です。

弱った個体や体の小さな個体がサメや他の大型のクジラに攻撃されたり、シャチの体内から別のシャチが発見されたりしたこともありますが、これはあくまでも例外的なものであり、シャチを窮地に追い詰めるほどの脅威ではありません。

しかし、人間による捕獲や海洋汚染は、シャチの個体数減少につながっています。そのため、人間はシャチにとって最大の脅威と言えるかもしれません。

シャチが人間を襲うことはある?

シャチは基本的に人を襲って食べるようなことはせず、食べるために人間を襲うケースはほとんどないようです。

しかし、シャチが船舶を攻撃する事件は起こっています。

北海道の知床半島では、10年くらい前からシャチの数が増え始め、刺し網にかかった魚を網ごと食いちぎる被害が起きています。

刺し網にかかった魚を食べると簡単に獲物を食べることがということをシャチが子どもに伝えているとみられ、被害が継続しています。

また、イベリア半島では、シャチが大西洋を横断する船の舵を噛みちぎるなど、船が攻撃される事故が近年増加しています。

過去にシャチが船との接触などで危険な目にあい、人間に復讐しているのかもしれません。

まとめ

シャチは魚類ではなく、クジラやイルカと同じ哺乳類で、その分類の根拠となる理由や生態、特徴などを記載しました。

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