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タラバガニはカニじゃないの?ヤドカリの仲間なの?

冬を代表する味覚の一つがカニ。カニの中でも人気の高いのがタラバガニです。

タラバガニは、オホーツク海や北極海など冷たい海に生息している生き物です。

その名前や姿からカニの仲間と思われがちですが、実はヤドカリの仲間です。

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タラバガニはカニじゃなくて、ヤドカリの仲間なの?

日本における三大ガニといえば、タラバガニ、ズワイガニ、ケガニです。

カニは大きく2つのグループに分けられます。

タラバガニとズワイガニやケガニとでは、見かけはよく似ていますが、よく見てみるとさまざまな違いがあることに気付きます。

ズワイガニやケガニは十脚目・カニ下目に分類され、れっきとしたカニの仲間です

一方、タラバガニは十脚目・ヤドカリ下目に属していてヤドカリの仲間です。

脚の数

十脚目・カニ下目に分類されるケガニやズワイガニのハサミは脚が変化したもので、ハサミ脚とよばれ、歩くための4対8本の脚と合わせて5対10本の脚をもっています。

一方、十脚目・ヤドカリ下目に属するタラバガニは一見、はさみ脚を含めても4対8本の脚しかもっていないように見えますが、後ろ脚の2本は小さく退化して腹部の内側に隠れています。

10本の脚のうち後脚が小さく、腹部の内側に隠れているのがヤドカリの特徴です。

腹部の形状

カニの腹部は左右対称です。

ヤドカリは貝殻を背負っているので、カニとは大きく異なっているように見えますが、この貝殻はヤドカリの体の一部ではなく、別の生き物である巻貝の殻です。

ヤドカリから貝殻を取り外して、その体を見てみると、腹部は柔らかく、片側にねじれています。

タラバガニにもヤドカリによく似て、左右が対称でなく、曲がった腹が付いています。この腹は非常に小さく裏側にしまい込まれ、ヤドカリに似ています。

幼生

カニやヤドカリなどの甲殻類は子供の時代を動物プランクトンとして過ごします。

カニやヤドカリなどの受精卵は、孵化して成体へと成長する過程で、変態を繰り返し成体とは異なる幼生とよばれる体形で生活をします。

幼生は脚の数や形、機能など、細かい所で異なる点があり、いろいろと異なる名前がついています。

カニやヤドカリなどの甲殻類の受精卵は先ず、共通してノープリウスとよばれる幼生になります。

カニの幼生は、その後ゾエアと呼ばれ、脱皮を繰り返しメガロパとなり、さらに稚ガニへと成長します。

ヤドカリの幼生も、ノープリウスの後ゾエア幼生になりますが、その後、カニとは異なるグラウコトエ幼生になります。

タラバガニとヤドカリは成体ではかなり形が異なりますが、幼生はとてもよく似ていて、ゾエア幼生からグラウコトエ幼生になります。

この点も、タラバガニがヤドカリに分類される理由の一つになっています。

タラバガニの呼び名は学術的には正しくありませんが、通俗名として広く普及していることから、ヤドカリの仲間と分類された後も、タラバガニの名称が継続して使われています。

 

タラバガニに近い種類のカニ

タラバガニのように、カニに似ていながらヤドカリの仲間に分類されるものとして、タラバガニとよく間違えられるアブラガニや北海道の根室の花咲港のあたりで獲れることから名付けられたハナサキガニ、ヤシの林でよく見られるヤシガニなどがあります。

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タラバガニの名前の由来

タラバガニは漢字で「鱈場蟹」と書き、魚のタラ(鱈)の漁場で多く穫れることからその名がつきました。

タラは温度の低い海で穫れ、国内では北海道や東北地方より北で、オホーツク海付近が有名な漁場で知られており、タラバガニもこれらの付近で穫れます。

しかし、現在タラバガニは日本では禁漁区や禁漁期間が増えており、あまり捕獲することはできなくなっています。

市場ではロシア産、ノルウエー産、アラスカ産(ベーリング海)など海外で穫れたものが一番流通しています。

なぜカニの王様と呼ばれているの?

タラバガニは英語ではred king crabと呼ばれ、日本でもカニの王様と呼ばれています。

タラバガニがなぜカニの王様と呼ばれているのでしょうか?

大きさ

タラバガニは大きなものになると甲羅の幅が25cm、脚を広げると1m以上にもなり、70cm程度のズワイガニと比較してもその大きさでは圧倒しています。

また、重さでもズワイガニが1杯当たり500g前後に対して、タラバガニは特大サイズになると約2kgにもなります。

タラバガニの身は繊維質が太くてしっかりしていて、食べごたえがあります。

生で食べるとプリプリしてエビの触感に似ていますが、味は淡泊でエビほどの甘さはありません。

その食べ応えやジューシーな味わいは、他のカニと比べても抜きん出ています。

価格

ズワイガニは「松葉ガニ」(兵庫、鳥取、島根)や「越前ガニ」(福井)といった「ブラン
ドガニとして高価ですが、最高級のタラバガニとズワイガニでは、重量当たりの価格で比較すると、タラバガニの方が高値で取引されています。

以上のように、タラバガニは、大きさ、味、価格ともカニの王様にふさわしいのです。

タラバガニの味噌

カニにはカニ味噌が入っています。

カニ味噌の正体は脳みそではなく、中腸腺と呼ばれる人で いうと肝臓と膵臓が合わさったような器官で、消化酵素を分泌したり、栄養分を蓄積したりしているところです。

タラバガニは、通常カニ味噌が取り除かれた状態で販売されることが多いです。

タラバガニのカニ味噌は、食べても美味しくない上に、カニ下目のカニとは異なり、茹でたりして加熱しても固まらずに流れてしまい、緑がかった茶色となって、脚や肩肉の中へ染み込んで、味だけでなく見た目にも紅白のきれいな身を台なしにしてしまいます。

このような理由から、タラバガニのカニ味噌は販売される前に流水などで取り除かれています。

まとめ

タラバガニは、カニの王様と呼ばれていますが、カニの仲間ではなく、ヤドカリの仲間です。

これは、脚が見かけ上8本であること、腹部の形状が片方にねじれていること、幼生の姿がヤドカリに似ていることからヤドカリの仲間に分類されています。

また、タラバガニのカニ味噌は加熱しても固まらないことも、ヤドカリの仲間であることに関係しています。

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