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ダイヤモンドなどの宝石ででてくるカラットは大きさを表すものだと思っていませんか?
ここでは、カラットの意味や語源、カラットとサイズや価格などの関係について記載しています。
カラットとは?
カラット(Carat)は、ダイヤモンドなどの宝石の重量を表す単位です。
1カラットは0.2gで、カラットを表す記号は通常「ct」で表記し、これは、世界共通したものとなっています。
カラット以外に、ポイントという単位を使用する場合があります。
1ポイントは2mgで、1カラットの100分の1の重量です。例えば0.25カラットを25ポイントと呼ぶことがあります。
カラットの語源
カラットの語源には複数の説がありますが、有力なのが、ギリシア語のイナゴ豆を意味するキャラティオン(Keration)からきているとする説です。
地中海沿岸では、重量の軽い宝石の重さを量るのに、イナゴ豆を使っていました。
イナゴ豆を乾燥させると、その重さが約0.2gで、かつ、豆の大きさも一定していたため、宝石類の重量を量るのにちょうどよく、天秤の分銅(おもり)として使われるようになりました。
そして、いつの頃からか、宝石の重量を量る単位は、キャラティオンからカラットになったという説です。
1カラットの重量は、1907年以前は国によってばらばらでした。
フランスでは、1カラットが0.2055g、イギリスでは0.2053g、エジプトでは0.1917gと国によってばらばらであったため、商取引を行う上で不都合が生じていました。
このため、1907年にカラットをメートル法に組み入れることにし、そのメートル・カラットで1カラット=0.2gとして各国が順次採用していきました。
日本でカラットが採用されたのは、1909年 (明治42年)11月11日で、現在、この日が「宝石の日(ジュエリー・デー)」とされています。
カラットとサイズ
ダイヤモンドのカラット数とサイズの関係は、カットによって異なりますが、一番スタンダードなラウンドブリリアントカットの場合には、下のようになります。
カラット数 直径(mm)
0.1ct 約3.0
0.2ct 約3.8
0.25ct 約4.1
0.5ct 約5.2
0.75ct 約5.9
1ct 約6.5
1.5ct 約7.4
2ct 約8.2
上の数字を知らなくても、ラウンドブリリアントカットの場合では、直径から次の式から計算でカラット数を求めることができます。
カラット数=0.00365×(直径のミリ数)の3乗
カラット数から直径を知りたい場合には、次の式で求めることができます。
直径のミリ数=(274×カラット数)の3分の1乗
この計算は関数電卓か、excelなどの表計算ソフトで計算する必要があります。
カラットは重量の単位のため、比重が異なると、カラット数が同じでもサイズは異なってきます。
宝石は種類により、比重が異なります。
例えば、ダイヤモンドの比重は3.52に対して、オパールは2.10です。
同じカラットでも体積では、オパールはダイヤモンドの約1.7倍の大きさになります。
カラット当たりの価格は、カラット数が大きいほど高くなる
通常、物の価格は重量が増えるほど、割安になりますが、ダイヤモンドの価格は、カラットが大きくなるほど割高になります。これは、ダイヤモンド原石は、カラット数が大きいものほど希少なためです。
例えば、2カラットのダイヤの価格は、1カラットのダイヤ2個の合計の価格より高くなります。
昔は、ダイヤモンドの価格はカラットの2乗に比例すると言われてきました。
しかし、現在では、大きなものよりも、小さめのダイヤモンドに対する需要が高まってきているため、小ぶりのダイヤの価格が高めに設定されるようになり、価格がカラットの2乗に比例するという計算式は通用しなくなってきました。
ダイヤモンドの価値はカラットだけで決まらない
ダイヤモンドの価値は、カラットだけでは決まりません。
ダイヤモンドの価値は、カラット以外に、色合いを示すカラー(Color)、透明度を表すクラリティ(Clarity)、そして、カット(Cut)の4つのCで決まります。
このうち、カラー、クラリティ、カットは、宝石鑑定者により定性的に判断されますが、カラットは定量的に測定されます。
まとめ
カラットはダイヤモンドなどの宝石の重量を表す単位で、1カラットは0.2gです。
ダイヤモンドで一番スタンダードなラウンドブリリアントカットの場合では、サイズ(直径)から、簡単な計算式でカラット数を計算することができます。
ダイヤモンドの価値は、カラットが大きいほど高まりますが、カラット以外に、カラー、クラリティ、カットの各要素を総合的に判断して、決定されます。