ミドルネームの意味やつけ方は?|日本人につける場合の表記は?


ミドルネームってご存知でしょうか?

ミドルネームは欧米人の名前につけられ、姓と名のみの日本人にとってあまり馴染みがないかもしれません。

ここでは、ミドルネームの意味やつけ方、日本の戸籍でのミドルネームの扱いや表記などに記載しています。

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ミドルネームとは?

ミドルネームとは、主に欧米人の名前につけられ、ファーストネーム(名)と、ラストネーム(姓)の間に入る名前のことです。

例えば、アメリカのトランプ大統領の正式名はドナルド・ジョン・トランプですが、真ん中のジョンがミドルネームです。

ミドルネームをイニシャルで表す場合、これをミドルイニシャルといいます。

ミドルイニシャルには、

・ミドルネームの頭文字
・イニシャルそのものがミドルネーム

の2通りがあります。

トランプ大統領の場合は、ミドルネームのジョンの頭文字Jを使って、ドナルド
・J・トランプと表すこともあります。

ミドルネームはファーストネームとラストネームの間に入ることが多いですが、国や地域によって、前につく場合や後ろにつく場合があります。

また、ミドルネームは1つだけとは限りません。

アメリカの第35代のケネディ大統領は、ジョン・F・ケネディと呼ばれていますが、正式名は、ジョン・フィッツジェラルド・ジャック・ケネディで、フィッツジェラルドとジャックの2つのミドルネームがあります。

長い名前で有名なのが画家のピカソです。

ピカソの本名は、「パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネポムセーノ・チプリアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・ピカソ」です。

最初のパブロと最後のピカソの間の部分がミドルネームです。

このミドルネームは、先祖の名前を次々と並べてつけたため長くなったようです。

ミドルネームの意味

欧米人がミドルネームをつける意味合いとして、以下のようなものがあります。

洗礼名

洗礼名は、キリスト教徒が洗礼を受ける時につけられる名前のことで、クリスチャンネームとも呼ばれます。聖書にでてくる人物名や聖人の名前がつけられます。

また、キリスト教徒の親が自分の子供が誕生した時に洗礼名をつけ、その後洗礼名を使って洗礼を受けることもあるようです。

祖先の名前

亡くなった祖父を忘れないようにとか、家系を継ぐためとかの理由で、特に長男にミドルネームに祖先の名前をつけることが多いようです。

自分の旧姓

海外でも日本と同じように女性が結婚すると姓が夫の姓に変わる場合があります。

このようなときに、ミドルネームに自分の旧姓をつける場合があります。

母親の旧姓

北欧では母方の姓をミドルネームとしてつける習慣があります。

尊敬する人物の名前

自分の子供には、このような人物になってほしいという思いから、尊敬する人物の名前をミドルネームとしてつける場合があります。

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ミドルネームをつける理由

ミドルネームをつける理由は、同姓同名の人を区別するためです。

日本は漢字や仮名文字を使うため、姓と名前の組み合わせが多く同姓同名となる可能性は少ないですが、海外では各々の言語のアルファベットによる組み合わせとなるため、同姓同名になりやすいのです。

このため、ミドルネームをつけることにより同姓同名の人を区別しているのです。

また、欧米では自分の子供に親と同じ名前を付けることがあり、親子の区別をするためにミドルネームをつけることもあります。

例えば、親子でアメリカ大統領になったブッシュ大統領は、どちらもジョージ・ブッシュと同姓同名です。

そこでお父さんブッシュを「ジョージ・H・W・ブッシュ」、子供ブッシュを「ジョージ・W・ブッシュ」とミドルネームで区別をつけています。

ミドルネームのつけ方 表記はどうなる?

日本の戸籍制度では姓と名の登録しかできないので、ミドルネームはつけられません。

しかし、どうしても戸籍にミドルネームを入れたい場合には、名の一部にミドルネームを組み込んで登録することは可能です。

戸籍の表記は
「氏」の欄に「姓」を、「名」の欄に「ミドルネーム+名」あるいは「名+ミドルネーム」を記載します。

鈴木一郎という名前にマイケルというミドルネームをつけたい場合には、「氏」の欄に「鈴木」を、「名」の欄に「マイケル一郎」あるいは「一郎マイケル」と記載して登録することになります。

かつて日本でもミドルネームのようなものがつけられていた

現在の日本ではミドルネームは使われませんが、かつてミドルネームのようなものが使われていたことがあります。

それは戦国武将と呼ばれる人たちです。

歴史の教科書などでは、苗字と名前の組み合わせで表記されますが、正式な名前ではありません。正式に表記すると非常に長くなるのです。

例えば、徳川家康の正式な名前は「徳川次郎三郎内大臣源朝臣家康」です。

武将の名前は以下のような構成となっています。

苗字+通称+官職+氏+姓+諱(いみな)

苗字は苗字そのものです。

通称は文字通り普段使っていた名前です。

官職は朝廷より賜った官職名のことです。

氏は苗字とは異なり、天皇からもらって公称を許されたものです。

姓は氏の格式を表したものです

諱(いみな)は本名といってよく、元服の際に主君から賜ったり、父に名付けてもらったりする名前です。普段はめったに使うことはなく、公式文書に署名する時などに使っていました。

ですから、徳川家康の徳川は苗字、家康は諱なのです。

徳川家康以外の武将の正式名は以下のようになっています。

織田信長→織田三郎右大臣平朝臣信長
豊臣秀吉→羽柴藤吉郎関白豊臣朝臣秀吉
伊達政宗→伊達藤次郎藤原朝臣政宗

最後に

日本人にとって、ミドルネームは日常生活では馴染みのないものですが、このように調べてみるとなかなか興味深いものがありますね。

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