建国記念の日は、日本における国民の休日で、1966年に制定されたものです。
「建国」とは、国が成立した日を指します。しかし、2月11日がなぜ「日本の建国日」とされているのかは、一般にはあまり知られていません。
親として、子どもからこの日の意義を問われて戸惑うこともあるでしょう。
この記事では、建国記念の日の背景とその意義を、子どもたちにも理解しやすい形でご紹介します。
建国記念の日の意味や由来、祝日になる理由
まずは、建国記念の日の意義とその起源についてご説明します。
日本は非常に古い歴史を持つ国であり、国の成立の時期には様々な見解があります。では、なぜ2月11日がこの記念日に選ばれたのでしょうか。
建国記念の日はいつ?意味は?
建国記念の日は、国民の祝日として1966年に定められた日です。
「国民の祝日に関する法律」では、この日は「建国をしのび、国を愛する心を養う」と定められています。
すなわち、日本という国が成立したことを振り返り、国に対する愛着を深める日とされています。
世界各国にも建国記念の日は存在し、例えばアメリカでは7月4日がその日です。
このような記念日は、多くの国で大切にされています。
建国記念の日の由来、祝日になる理由は?
この日は、神武天皇の即位を記念する紀元節に由来しています。
明治時代の初期、1873年(明治6年)に2月11日が紀元節として制定されました。これは、日本書紀に記された神武天皇の即位日を「辛酉年春正月、庚辰朔」を新暦に置き換えたものです。
旧暦ではこの日は1月1日に相当します。第二次世界大戦後、一度は廃止された紀元節ですが、国民の間での復活の声が高まり、議会での審議を経て1966年に建国記念の日として再制定されました。
なぜ「建国記念日」ではないの?
建国記念の日は世界的に設けられていることが多く、その起源は「植民地からの独立」や「共和制の制定」など、国の誕生を明確に示す日としています。
日本では建国の日付が明確ではないため、「建国記念の日」という名称が用いられています。
日本の皇室は世界で最も長い歴史を持つ王家として知られていますが、日本がいつ建国されたかを示す明確な記録はまだ発見されていません。
子どもへのわかりやすい説明方法は?
子どもが建国記念の日の意味を尋ねた際には、「日本が国として成立したことを祝う日」と簡潔に説明すると良いでしょう。
もっと簡単には、「国の誕生日を祝う日」とも言えます。もし子どもがもっと詳しい説明を求めるなら、神武天皇の話を交えてさらに詳しく説明することもできます。
建国記念の日は何をする日?どのように過ごせば?
建国記念の日には、全国の神社でさまざまな記念行事が行われます。
ここでは、この日をどのように過ごすか、いくつかの提案をします。この時期は一年で最も寒い時期ですが、外に出て行事に参加するのも一つの良い方法です。
建国記念の日の式典に参加する
建国記念の日の起源となった紀元節は、神武天皇の即位を祝う日です。
神武天皇は、橿原神宮をはじめ多くの神社で祭神として祀られています。
そのため、建国記念の日には多くの神社で祭典が行われます。特に出雲大社では、建国記念の日に合わせた祭りが行われ、参拝者にはお餅などが振る舞われます。
地元の神社でも式典が行われることがあるので、情報を集めて参加してみるのも良いでしょう。
奉祝パレードを見に行く
建国記念の日には、東京で奉祝パレードが行われることがあります。
例えば、「日本の建国を祝う会」は、毎年建国記念の日に、神宮外苑いちょう並木から原宿表参道を経て明治神宮前五輪橋までパレードを開催しています。
多様な団体が参加し、寒さも忘れるほどの賑わいを見せます。新型コロナウイルスの流行により、行事が縮小されることもありますが、それでも多くの人々が楽しむことができます。
観覧する際は、寒さ対策をしっかりとして出かけましょう。
神話や歴史の絵本を読み聞かせする
神武天皇に関する物語は、子どもたちにも理解しやすい絵本として出版されています。
日本のサッカーチームのエンブレムにもなっている八咫烏(やたがらす)は、神武天皇を導いた使者として知られています。
このような興味深い話を子どもたちに紹介することで、彼らの関心を引きつけることができるでしょう。
また、図書館では建国記念の日に合わせて歴史関連の本の特集を組むこともありますので、利用してみるのも一つの方法です。
まとめ
建国記念の日は、日本の成立を振り返り、国の歴史に思いを馳せる絶好の機会です。
子どもたちと一緒に地元の神社で行われる祭典を訪れたり、神武天皇の物語を絵本で読んだりすることで、楽しく学びの時間を過ごしましょう。
出雲大社や明治神宮、橿原神宮などでは、特に盛大な祝典が催されるため、訪れるのも良いでしょう