入道雲はなぜ夏に多いの?その意味や呼び名の由来、積乱雲との違いは?


入道雲は青い夏の空に発生することが多いことから、夏の風物詩となっています。

ここでは、入道雲の意味、入道雲が夏に多く発生する理由、呼び名の由来、積乱雲との違いなどについて記載しています。

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入道雲とは?

入道雲は主に夏の青い空に、むくむくと鉛直方向に山のような形に成長する雲のことです。

入道雲の頂上部は底からの距離が10kmを超えることもあり、時には成層圏まで達することがある巨大な雲のことです。

入道雲は大気が不安定な状態になることから発生しているので、激しい雨を降らせたり、局所的な豪雨をもたらすなど、天気が急変するサインとなります。

入道雲の発生時期は夏に多く、俳句では夏の季語になっていますが、夏以外でも発生することがあり、冬は日本海側で多く発生します。

入道雲は積乱雲の俗称と説明される場合が多いようですが、これは正しくありません。

入道雲の正式名称は雄大積雲(ゆうだいせきうん)です。

入道雲が夏に多い理由

一般に雲を構成している雲粒は、直径 0.02 mm 程度の非常に小さな水滴か氷の結晶からできており、地上から上へ吹き上げられる上昇気流により支えられて空中に浮かんでいます。

雲の元になるのは空気中の水蒸気です。

気温が高いと、空気中に多くの水蒸気を含むことができますが、気温が低くなるにつれて空気中に含むことができる水蒸気の割合は少なくなります。

空気は、上空へいくほど気圧が下がり、空気は膨張して温度が下がります。

温度が下がると、空気中に含まれていた水蒸気が、空気中の小さなチリなどの周囲に集まって水滴や氷の粒となります。これが地上から上へ吹き上げられる上昇気流により支えられて空中に浮かんでいるのが雲です。

雲を形成している水滴や氷の粒が互いにぶつかりあって、大きな粒になると重くなって落ちてくるのが雨や雪です。

入道雲の特徴は上空高くまで伸びていることです。

通常の雲では、雲の水滴や氷の粒がある程度大きくなると、雨となって地上に落ちてきますが、地上から上空へ上がる上昇気流が強いと、雲の粒が大きくなっても、雨として落ちにくくなり、上昇気流に含まれる水蒸気を吸収して雲はどんどん発達していき、入道雲ができやすくなります。

雲の元は、空気中の水蒸気ですから、湿った空気は雲ができやすい条件です。

湿度の高い夏の空気中には多くの水蒸気を含んでいます。

夏は、日差しが強く日照時間も長いため、地表近くの空気が熱せられ、地表近くの空気と上空の空気の温度差が大きくなり、上昇気流が起きやすくなります。

湿った空気と上昇気流という入道雲ができやすい条件が夏にはそろっているのです。

入道雲は夏の季節以外でも見られるの?

冬場は日本海側で入道雲が見られることがあります。

日本海は暖流の対馬海流が流れているので、冬でも海の水温は10℃程度と相対的に暖かく、シベリア方面からの非常に冷たい季節風が日本海の海上に流れ込みます。

この海上付近の温度と大気の上空との温度差により上昇気流が発生し、入道雲が発生しやすくなるのです。

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入道雲(雄大積雲)と積乱雲の違い

先にも記載したように、入道雲は積乱雲の俗称と説明される場合が多いようですが、これは正しくありません。

入道雲の正式名称は雄大積雲(ゆうだいせきうん)です。

入道雲は積乱雲に発達する前段階の雲のことで、入道雲が発達したものが積乱雲です。

雲は、その成り立ちや形状から、層状雲と対流雲のふたつに大きく分けられます。

対流雲はすべて上昇気流によって発生する雲で、地表付近から、雲ができる限界の1万数千メートルまで垂直に一気に高く伸びていき、底の部分が平らで、頂上部が丸みを帯びた形状をしています。

対流雲は大きくわけると、積雲、入道雲(雄大積雲)、積乱雲の3段階に分けられます。

対流雲の生まれたての段階では積雲で、積雲が発達すると入道雲になり、さらに発達すると積乱雲になるのです。

入道雲も積乱雲も雨は伴いますが、入道雲は雷を伴わないのに比べて、積乱雲は雷を伴います。

入道雲がさらに成長して、構成している雨粒や氷の粒が落下し始め、雷が鳴るようになると積乱雲と呼びます。

入道雲の呼び名の由来

入道雲の入道は、仏門(仏道)に入ることです。そこからお坊さんのことを入道と呼ぶようになりました。

お坊さんは髪の毛を剃って坊主頭にします。そこから転じて、お坊さんでなくても坊主頭の人のことを入道と呼ぶようになりました。

お坊さんや坊主頭から派生して坊主頭の妖怪やお坊さんの格好をした妖怪のことも入道と呼ぶようになりました。

日本各地に伝わっている入道と呼ばれる妖怪の中には大入道と呼ばれる何メートルもある坊主頭の巨大な妖怪の話もあります。

入道雲の頂上のむくむくと盛り上がっている様子が、大入道と呼ばれる坊主頭の巨大な妖怪のように見えることから、入道雲と呼ばれるようになったと考えられています。

入道雲は地域によっては、地域の名前をつけて、〇〇太郎、☓☓次郎などと呼ばれることがあります。

例えば、兵庫県の丹波地方では丹波太郎、関東地方では坂東太郎、四国では四国三郎、福岡県の筑紫太郎などです。
 
 
以上、入道雲が夏に多く発生する理由、名前の由来、積乱雲との違いなどについて記載しました。

入道雲が発達すると積乱雲になります。

積乱雲は雷を伴う雲です。雷に関しては、記事「雷が発生する原理とは?音はなぜ鳴るの?」を参照してください。

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