山の合目の決め方の基準は何?富士山の5合目の高さはコースによりバラバラ!

山登りは自然を楽しむ素晴らしい方法ですが、山の「合目」という用語については、その意味や決め方があまり知られていません。

この記事では、山の合目がどのように決定されるのか、そして富士山の5合目がなぜ様々な高さになっているのかをご紹介します。

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山の合目(ごうめ)の決め方の基準は何?

合目の歴史的背景

合目の概念は、特に信仰の対象とされる山である富士山で始まりました。

富士山では、山麓から山頂までの道のりを「十界」として、各合目が特定の道を象徴していました。この伝統は、山を登ることが精神的な修行と見なされていた時代に根ざしています。

合目は、登山者が経験する精神的、肉体的な挑戦を象徴するものとして、長い間にわたり使用されてきました。この概念は、山登りが単なる趣味を超え、文化的、宗教的な意味を持つことを示しています。

合目の基準とは

山の合目とは、登山の途中の目安となる地点を指し、一般的には山の麓から山頂までを10等分して設定されます。しかし、これは単に高さを等分するのではなく、登山の難易度や所要時間などを考慮したものです。

例えば、登山道が比較的平坦で歩きやすい場合、一合目の位置は山麓から遠くなることがあります。逆に、急勾配や険しい道のりの場合、合目はより密接に設定されることがあります。このように、合目は登山道の特性に応じて柔軟に設定されるため、同じ高さの山でも合目の位置は異なることがあります。

山頂は何合目?

山の合目の中で、特に山頂は「十合目」とは呼ばれず、単に「山頂」とされます。

これは、山頂が登山の最終目的地であり、特別な意味を持つためです。山頂に到達することは、登山者にとって大きな達成感をもたらし、山の全体像を一望できる特別な場所となっています。

山頂は、登山の旅の終わりを意味すると同時に、自然の壮大さと人間の努力を象徴する場所でもあります。多くの登山者にとって、山頂はただの地点ではなく、達成と自己実現の象徴です。

富士山の合目がはじまり

富士山と合目の関係

「合目」は信仰の対象の山に使われたのが始まりです。

山の高さに「・・合目」と使い出したのは富士山が初めてのようです。一合(山麓)から始まって十合(山頂)で終わる合目は十界といわれれています。

富士山の合目は、山を登ることが精神的な修行と見なされていた時代の名残であり、それぞれの合目が特定の精神的な段階や修行の過程を象徴していました。

この伝統は、富士山だけでなく、他の山々にも影響を与え、合目という概念が広く普及するきっかけとなりました。

富士山の五合目の高さはバラバラ

富士山の五合目は、登山ルートによって高さが異なります。例えば、吉田ルートの五合目は2,305m、御殿場口新五合目は1,440mと、大きな違いがあります。

これは、各ルートの特性や難易度によって決定されており、同じ山でも登山ルートによって異なる合目の高さが設定されているのです。

富士山のように複数の登山ルートが存在する山では、それぞれのルートの特性に合わせて合目が設定されるため、一つの山でさえも合目の高さが異なるという現象が起こります。

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合目の意味とその変遷

合目という意味は?

合目の「合」とは、もともとは量を計る単位であり、登山においては10分の1の区分を意味します。

この用語は、山伏が酒を飲みながら登山したり、提灯の油を基準にしたりするなど、様々な由来があります。合目は、登山の進行度を示す目安として、また休憩や景観の良い場所を知らせる役割も担っています。

この概念は、山登りが単なるレクリエーションを超え、登山者の体験や文化的な背景に深く根ざしていることを示しています。合目は、山の特性や登山者のニーズに応じて柔軟に設定されるため、同じ山でも異なるルートや条件によって合目の位置や意味が変わることがあります。

合目の由来と伝承

合目の由来には様々な説があります。例えば、山伏が酒一升を持って登山し、休憩ごとに一合ずつ飲んでいったという話や、夜間登山で提灯の油を一合分使うごとに合目を設定したという話があります。

これらの話は、合目が単なる距離の目安ではなく、登山者の体験や文化に根ざしたものであることを示しています。また、これらの伝承は、合目が単に物理的な位置を示すだけでなく、登山の過程での心理的、感情的な経験を反映していることを物語っています。

合目は、登山者が自然との対話を通じて自己を見つめ直す機会を提供し、山との深い結びつきを感じさせる文化的な要素としての役割も果たしています。

まとめ

山の合目は、単に高さを10等分するのではなく、登山の難易度や歩行時間、休憩ポイントを考慮して決められています。

特に富士山のような複数のルートを持つ山では、各ルートごとに五合目の高さが異なることがあります。このように、合目は山の個性を反映する重要な要素であり、登山者にとって有用な目安となっています。

また、合目の由来や意味は、山登りが単なるレクリエーション以上のもの、すなわち文化や伝統の一部であることを物語っています。山の合目を理解することは、山とのより深いつながりを築き、自然との調和を深める一歩となるでしょう。
 

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